社交ダンスのワルツで「ダブル・リバース・スピン」は、左回転で回転量の多い分、体の軸がぶずに回転をするための技術が必要になる高度な上級ベーシックです。
「ダブルリバース・スピン」は左回転を緩やかに綺麗に行います。ダブルの回転をすることでフロートとドレスの裾が大きく波打って広がりとても優雅でロマンティックで人気も高いと思います。
素早く回転量を取るので、意気込み頑張りすぎてしまうと動きが硬くなり、力で廻ってしまうと優雅さ音楽と調和のとれた緩やかな動き表現がむずかしい。
できればワルツ・ベーシックを極めて競技会やデモストレーションでも完成度の高いスピンで美しくも目を引くワルツのダンスを取り入れたいです。
憧れの「ダブル・リバース・スピン」は華やかさがありとても映えますよ。
「リバースターンは曲がったらあかん、回らず左ボディ前進して右ボディが女子誘導する」、では「ダブルリバース・スピンは?」
リバース系は難しいと言われていますフィガーの説明と「ダブル・リバース・スピン」を極めるために基本と回転量をお伝えいたします。
ダブルリバーススピンの魅力は?
花瓶からあるれる花のようにトップに広がりをもってフロアーでクルクル舞う華麗なワルツは社交ダンスの中でも美しく人気が高いですね。スイングダンスのあとに回転量によって表情が変わるしドレスも上品に優雅に踊る「ダブル・リバース・スピン」は大輪の花束のようです。
ワルツベーシックの中でも、「ダブル・リバース・スピン」は初めての方には最初とても難しいと言われます。
一小節のうちに通常のリバースターンを二つ分行い 一回転してしまいます 。
速度もなんと倍の量の速さで踊るのです 。
回転は前進して行う回転を外廻り、後退の回転を内廻りといいます。
ダブルリバース・スピンは男子と女子のお互いがそれぞれ自分で立って外廻り、内廻りのバランスを取り円を描いて、しっかりと体の芯の張りを活かして、回転軸から力を保ちながら通常の倍の量の速度で一回転をします。
回転量は3通りあります。
男子
1、 3/4回転の場合「1~2の間で1/4、2~3の間で1/2」または、「1~2の間で3/8、2~3の間で3/8」
2、7/8回転の場合 「1~2の間で 3/8、2~3の間で1/2」(教科書通りはこれ)
3、一回転の場合 「1~2の間で 3/8、 2~3の間で5/8」
女子
1、3/4回転の場合 「1~2の間で3/8、 2~3の間で1/4、 3~4の間で1/8」
2、7/8 回転の場合「1~2の間で 1/2、 2~3の間で1/4、 3~4の間で1/8」
3、一回転の場合「1~2の間で 1/2、2~3の間で3/8、3~4の間で1/8」
ダブル・リバース ・スピン を極めるヒント
デコルテから腕、グリップまでのアッパーボディは水平に保つと意識を持ってください。実際に動かすメインはローボディとフットで行われています。
フットワークは男子、
1歩目前進(左足 HT)
2 歩目横へ(右足T)
3歩目( 左足T)
男子3歩目は 左足は体重をかけず右足にクローズ( トゥ・ピボット)次に TH( 右足)。* スウェイはありません。
男子が3歩のステップであるのに対し、 女子は4歩で「12&3」とカウントして構成されています。 回転軸と頭の位置を揃えることや男子がボディの上体をスウェイしないことが大切です。
頭を一段上に持ち上げる意識を持つと身体に芯が通り安定しますよ。
ダブル・リバース・スピンで使われるピボットは、男子がトゥの足でピボットして踊ります。
トゥ・ピボットを行うタイミングは、2歩目の右足ですが 3歩目で、「左足体重をかけずに 右足にクローズ」の動作をします。右足でトゥ・ピボットを行います。
女子の足の位置
1歩目右足が 後退して
2歩目左足が右足にクローズ(ヒールターン)
3歩目 右足を横少し後ろへ
4歩目 左足を 右足の前によせて交叉させる。
*男子が3歩目で右足体重のまま、一本足で柱を作り、回転し続けている時に、女子は2歩分ステップをしますカウントは「&3」のところです。
上級者の中には「123&」とカウントを取っている場合もあります。ビートバリューは1、1、1/2、1/2です。
ライズ&フォールを詳しく解説
男子はクイック・ライズを使います。
1歩目の終わりでライズ(軸足の外くるぶの延長線上に脇下部分があります。骨盤からあばらを引き離してボディトーンを保ちライズ)
2歩目 アップ(頭骨をあげるアゴだけを上げない)
3歩目アップ(さらに太ももを長く伸ばしてベースを上げている)
3歩目の終わりでロァー(普通の高さにもどる) 男子が女子のノーフットライズを行いやすいように正しいバランスをとっています。(実際にはリーダーが「ノーフットライズしてやー」と意識を持つことでリードをしているようです。)
足元は男子が大足で移動すると回転出来ないので軽くだせる足幅です。
大きく見せようと男子がボディの上体をスェーして頑張っちゃうと女子が二人いる格好になり綺麗さが出ません。
女子はヒールターンのライズ&フォールを使います。
*ノーフットライズは(ボディを上げるが足はトゥ立ちしない)
1歩目の終わりで少しライズ NFR
2歩目ライズ継続(太股、骨盤を高く上げ続けること、気を抜かないで)
3歩目アップ(軸足をアップと同時にバスト下回りのワキ側をちぎれる程に引き上げて、肩下げる)
4歩目アップ(ボディを特に脇側もちぎれるほどアップさせる)
4歩目の終わりでロァー(ライズ状態から戻り普通の高さになること) (*ライズは上昇すること、アップはさらに上がること。)
(*ベースとは太もも上部、ヒップは骨盤のある位置のことです。)
(NFRは太股、骨盤、ボディを引き上げる)
ダブルリバース・スピンの足さばきをもう一度
リーダーさんもパートナーさんも、リード上達の為にもパートナーとの足型とタイミングの違いをイメージができるといいですよね。
男子 ダブルリバース・スピン
ステップとフット | 足の位置 | アライメント | タイミング | 回転量 | CBM | ライズ&フォール | スウェー |
1 HT | 左足 前進 | LODに面して | 1 | 左回転を始める | CBM | 1の終わりでライズ | なし |
2 T | 右足 横へ | 壁斜めに背面して | 2 | 1~2の間で3/8 | アップ | なし | |
3 T左足。次いでTH右足 | 左足 体重をかけずに右足にクローズ(トー・ピボット) | 壁斜めに面して | 3 | 2~3の間で1/2 | アップ。3の終わりでロアー | なし |
女子 ダブルリバース・スピン
ステップとフット | 足の位置 | アライメント | タイミング | 回転量 | CBM | ライズ&フォール | スウェー |
1 TH | 右足 後退 | LODに背面して | 1 | 左回転を始める | CBM | 1の終わりで少しライズ。NFR | なし |
2 HT | 左足 右足にクローズ(ヒールターン) | LODに面して | 2 | 1~2の間で1/2 | ライズ継続 | なし | |
3 T | 右足 横少し後ろへ | 壁に背面して | & | 2~3の間で1/4 | アップ | なし | |
4 TH | 左足 右足の前に交叉 | 壁斜めに背面して | 3 | 3~4の間で1/8 | アップ。4の終わりでロァー | なし |
ダブルリバース・スピンの前に踊ることができるフィガーは
先行して使われるいくつかの種類と踊り始める方向があります。
「 ダブル・リバース・スピン」は中央斜めへ、壁斜めへ、LODにむいて始める事ができます。
中央斜めに始める時は ①右足からのクロード・チェンジ。
⓶回転の少ないナチュラル・スピンターン。クローズド・インピタスからリバース・ターンの4~6歩
③ヘジテーション・チェンジ。
④リバース・ピボット。
LODに始める時は
①ナチュラル・スピンターン又はクローズド・インピタスからリバース・ターンの4~6歩。
⓶ダブル・リバース・スピン。
③リバース・ピボット。
壁斜めに始める時は
①リバース・ターン。
⓶ナチュラル・スピン・ターンからリバース・ターンの4~6歩。
③リバース・ピボット。
(中級) ウイング。
(上級) ①クローズド・ウイング。
⓶フォーラウェー・リバース・アンド・スリップ・ピボット。
ダブルリバース・スピンの後に踊ることができるフィガーは
長方形のフロァーの場合LODの長い面で踊られることが多い「ダブルリバース・スピン」に続いて踊ることができるフィガーです。 壁斜めに終わる時は ①左足からのクローズド・チェンジ。 ⓶ウイスク。 LODに終わる時 は ①ダブルリバース・スピン。 ⓶リバース・ターンの1~3歩からベーシック・ウィーブ。 中央斜めに終わる時は ①全てのリバース系のフィガー ⓶プログレッシブ・シャッセ・ツー・ライト。 (中級) クローズド。又はオープン・テレマーク。 (上級) ①コントラチェック。 ⓶フォーラウェー・リバース・アンド・スリップ・ピボット。 #ダブルリバース・スピン
まとめ
ワルツの「ダブル・リバース・スピン」の極めるための基本と体幹部分を鍛錬して更に踊りの質を高めようと気持ちを持つことを常に意識することと指導を受けています。意識しつずける事でダンスにパワーが加わりより良いものになりますね。
回転量なども角度と目線の位置を細かく確認すると意識を持ちながら練習に取り組む事で「力身」や縮こまった体の固さが取れてきます。
貴方の更なる高貴な上品さと優雅で素敵なワルツにこの華やかな「ダブル・リバース・スピン」を極めて取り入れてよりダンスを楽しんで下さいませ♪。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。