社交ダンスで使う専門用語って沢山ありますね。初めの頃はフィガーの足型やアマルガメーションを覚えることで一生懸命です。社交ダンス用語はレッスン会話の中で聞いていても何故か聞き逃してしまう事も多いものです。
実は一つ一つのフィガーや単語にも意味がありました、それを知ると妙に納得したりして、社交ダンス用語も意外と面白いものです。
不思議とダンス用語の知識も増えると共に社交ダンスの技術上達が早まる気がしています。そこで、参考までに社交ダンスのスタンダードで使われている固有名詞の持つ本来の意味と、技術的な用語と常に耳にする常用ダンス用語も当たり前に知っておきたい定義や音楽の内容などを記載します。
ダンサーとしてフィガー名の意味などもサラサラと言える様になりたいですね。
フィガー名の固有名詞の持つ本来の意味が面白い!
1シャッセ 急速な滑り足
2コンティニュアス 連続したの意味
3ドラッグ 引きずるの意味
4 フォールアウエイ 離れ去る意味
5フィッシュ テール 魚の尻尾
6ヘジテーション 躊躇する意味
7ホヴァ グズグズと迷った風な意味
8 インピタス はずみの意味
9リンク つながること
10ロック 閉じること
11 ランジ 突き出す意味
12オーヴァスウェイ なびかせる意味
13ピボット 一点を中心としての旋回の意味
14プログレッシブ 前進する意味
15プロミナード 散歩のこと
16 ロール 体をグルッと廻す意味
17ロック 揺さぶること
18 スクープ スコップでえぐる意味
19スキップ 軽く飛ぶこと
20ステーショナリー 位置を変えないの意味
21 スタッター 途切れ途切れの意味
22スウイブル 旋回軸で廻ること
23テレスピン テレマーク スピンの意味
24テイプシー 千鳥足の意味
25トォズ 爪先
26ウイーヴ 織りなすの意味
27 ホイアリギグ 回転木馬、メリーゴーランドのように 旋回すること
28ウイスク 払いのける意味
社交ダンス、スタンダードの技術的な用語でよく使うもの
C B M は 「シービーエム」と云います。コントラリィー ボディ ムーブメント の略語でステップする脚の方へ、その反対側の体を廻わす運動を云います。回転やカーブの第一歩や、回転後の慣性を 制御するために用います。
これは勢いよく歩行する時に振る腕と脚の関係と同じす。この体の回転は脚の運びと同時に行うものです。
ヘジテーション 一拍または二拍以上の間の進行を停止する動作「ちゅうちょしてる意味」、体重はその間、一方の支足に保っています。
タップ トゥ又は(主としてボールで)床を軽く叩く動作で、体重は移さない。
ドラッグ 足を床に引きずってくること。
ラン 数歩を小走りすること。
バウンス 膝をゆるめ、体に弾みをつけて落とす動作。
スプリング 膝を緩めて体を跳ね上げる動作。
ホップ 片足で、床から飛ぶ動作。
ロンデ 体の側方へ前へ又は後から片方の足を円を描くように廻す動作。
ホバー 両足をボールでやや開いた状態を保ち体の動きを制止(チェック)する動作。
シャッセ 足を開閉開と第2歩で両足を揃える。動かす足は3歩からなる動作です。QQSととる。
ポイント 「向けて」と意味する時は爪先を体の向きと違う方向に向けてステップする時に用いる。または体重を殆どかけないで行う特殊なステップに用い、トゥを床につける動作。
スライド 足を体の側方にスルスルッとすべらせる様なステップの仕方。
スリップ 足を床から離さないで滑らせて、ステップすること。(ピボットする前に)
チェック 運動を急激に制止すること。
ラテン・クロス 片方の脚部をもう一方の脚部の前または後ろで膝を合わせた状態で交又する。
アウトサイド(パートナーの外側)男女いずれかがそのパートナーの右外側へ前進した位置、あるいは左外側に前進した位置。(この場合、通常より体は多少片寄りお互いのスペースはせまくなります。ステップはCB MPにおかれます)
C B M P 「シービーエムピー」 片一方の足を体重を支えている脚の前に、または後にアクロスしてステップした状態。 (体の回転と関わりない、両腿脚は閉じられる)
FA・ポジション(フォールアウエイ)後退ステップをふんで男女組んでいる姿がV字型に体を開く事。(PPで後退)
S L は 「エス エル」ショダーディーリングの略語で前後へのステップにおいて一方の肩を他方の肩より先行させる状態の事。ステップに先立ってその足の同側の肩を進行方向へ進める動作も S L (サイドディーリイング)と云います。
回転の種類は10パターン あります
回転の仕方 右へ廻る場合をナチュラル、左へ廻る場合をリバースという。
前進して行う回転を外廻り、後退の回転を内廻りと云う。
1 クローズド・ターン 第2歩と 第3歩で 両足を閉じる回転を云う。
シャッセで廻る時やワルツでよく使われる。 外廻りりは三歩で 継続して行い、内廻りは二歩で行う。
2 オープン・ターン 第3歩を第2歩に閉じないで、パスさせて行う回転の事を云う。
3 ヒール・ターン はじめに、体重を支える足のボールで回転をはじめ、次いでそのヒールで廻り続けて、もう片方の足を平行に保って閉じる。体重は回転を終わった時に閉じた方の足に移す。
4 ヒール・プル(又はプル・ステップ) ヒール・ターンの一種で、回転を体重の支え足のヒールで行い、同時に前足は床を引きずって退き少し離して横にする。この前足のフットワークは、まずヒール次いで足の内縁(インサイド)そしてフラット(べた足)となる。
5 ヒール・ピボット 一方の足のヒールだけで行う回転で、両足は閉じるが体重は移し代えない。
6 ピボット 片一方の足のボールで行う回転の仕方。もう片方の足は前方または後方でCBMPに保っている。
7 ピボット・アクション 前進して行うピボットであるが、後方の他足をCBMPに保っていないものを云う。
8 スピン 片一方の足のトゥまたはボールを軸として他方の足を側方にして廻わる回転法。
9 スゥイブル 一方の足のボールで行う回転の事を云う。
10 トゥイスト 左右の両足を前後に交叉させ、これを解くように回転する方法。
回転量(アマウント・オブ・ターン) 体の向きから回転量を計るのではなく両足のアライメントで計ります。通常、足のおき方を1/8が単位として1/4と3/8と1/2や1回転などと表示します。
オーバーターン 足の回転以上に体を多く廻したり(足に対して体は少しねじれる)又、規定の回転量以上に多く回転するときに使う。
ライズ・アンド・フォール(体を上下させる運動の技術用語)
1ライズ 体を上方へ伸張して、両脚の筋肉を緊張して行う。(やり方に3通り)
2ノー・フット・ライズ 体だけライズして、足は同時にライズしないで遅らせるライズを云う。
3アップ 早く高い状態にライズすること。先行歩のライズを維持する時に云う。(維持するためには、更にライズと心掛ける)
4ロアー 体のライズを止めておろすこと。(元の高さに戻る)
5ダウン 膝を緩めて普通の状態よりさらに体を沈めること。
6スウェイ 体を右あるいは左へ傾斜させる技術用語です。本来、遠心力に抵抗する自然運動であって、回転の時はその円の中心の方へ、カーヴする時は内側へ傾けること。
定義として決まっているよく使われるダンス用語
ポジション 足や体の位置や状態
ボディ(体)胴の下部から腰までを指し、頭、肩、胸や腕、手や脚、足などはそれぞれ称する。
アッパーボディ 胸骨から肩甲骨廻りの一体を云います。
センター おへその辺りの位置。
ステップ 足が、揃った状態から一方の足を開いて体重を移し、もう片方の足をその足に閉じるまでを云うことですが、実際には一方の足の移動のさせ方として使っている。
L O D (エルオーディ)Line of Dance(ライン・オブ・ダンス)の略語 ダンスホール又は舞踏室(ボールルーム)の四辺の側面に沿って、時計の針と反対の方向に進みながら踊る事を想像した直線のこと。部屋の方向のことをいう時にも用います。
ダイレクション ダンスホール又は舞踏室(ボールルーム)の方向を舞踏室の側面ごとにLODを基として、八方向(ダイレクション)が設定されています。LOD、逆LOD、壁、中央、壁斜め、中央斜め、逆壁斜め、逆中央斜め。
アライメント 上記の舞踏室の方向に対する足(または両足)の置き方を云う。前進するときには「面して」(フェーシング)と云い、後退するときには「背面して」(バックキング)と云う。この時の足は体と同方向です。足を体と違った方向に横にするときは「向けて」(ポインテング)と云う。
足の位置 体を支えている足からみて対するステップをする足の置き方を云う。「前進」「後退」「横に」「斜め前」「斜め後」「横少し前」「横少し後」などです。
バランス 踊っている時の、正しい体重の配分を云い、両足が開いている時は体重はその間にあり、両足が閉じている時は体重を支えている片足の真上に体重がある。
ポイズ 踊っているときの姿勢で両足に対するバランスのとれた体全体の位置のことを云う。(注意)体重(ウェイト)ではなくて、むしろ体の重心からおろした垂線のようなものと考えるといいようです。
スクェアー 対向と訳されています。普通に男女が向き合い組んでいる状態。
P P(プロミナード・ポジションの略)男子の右側と女子の左側を接し、V字型に体の反対側を開いた状態(おへそは相手に向けて)を云う。(普通の場合、両足は体と同方向です)
C P P(カウンターピーピー)男子の右側と女子の右側を接し、V字型に体の反対側を開いた状態。
アマルガメーション 二つ以上の足型フィガーを連結したものを云います。
フットワーク 床に接する足の裏の部分について詳細に説明することを云う。(トゥ、ボール、ヒール、フラット、ホールフット、インサイド)等を用いる。
音楽について
タイム 音楽の一小節にある拍子(ビート)の数を云い、この数を分子として音符♪の種類を分母とした分数で示す。
タンゴは4分の2。ワルツは4分の3。クイックステップは4分の4。これを拍子記号とも云う
小節 五線譜における縦線の一区切りのことを云います。この縦線は拍子の単位を明らかにするため、強拍アクセントの前に引かれています。
タイミング 各ステップに与えられた音楽の数え方を云い、これには拍子価を表わす記号のスロー、クイック、&や、1、2、3、4のように何泊目かを表わす数などを用います。そして時には、これをカウントとも云っています。「1」の音を強調して捉えて「2」「3」「4」と声の強弱で言いながら数える。
ベーシック・タイミング 種目の特性を表現しているタイミング、リズム表現のこと。(審査基準第一候補項目)
ホワパッチャ・タイミング チャチャチャにおいてカウント2で踊る ステップを半拍遅らせたビートを用いる。
テンポ 音楽が演奏される速さを示し、ダンスでは一分間の小節の数で表します。標準は、ワルツ30~32、タンゴ30~33、スローフォックスロット 30~32、クイック48~50。べニーズワルツ 60小節です。
曲を聴きながら「1、234」「2、234」「3、234」とカウント数えてアマルガメーションの組み立てをします。ワルツなら「1、23」「2、23」「3、23」「4、23」・・・「32、23」と最後まで数字を入れて数えてみてください。
リズム 規則的に拍子にアクセントをつけて強め、音楽を特徴づけた一定の抑揚を云う。ダンスではフィガーのカウントの配列のコトも云う。
ビートバリュー 各ステップに与えられた音楽的時間を云い、この拍子価は拍子ビートの数で示す。
まとめ
いかがでしたでしょうか?社交ダンス用語で、よく聞くフィガー名、よく使う常用語も改めて見てみる事によって、技術的な疑問点など、今の現状の突破口になる気づきがあったりして、意外と面白いものです。説明の言葉に忠実に動き(ダンス)を再現するように努めますと、丁寧な確実な身体能力が身につきますので格段にダンス技術が上達します。落ち着いて、かみ砕いて理解して行って見てくださいませ。また、いつの間にか自己流で解釈していたものやフィガーや用語の意味を知ることで新しい発見に繋がれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。