ワルツ  ナチュラル・スピン・ターン

スタンダード

社交ダンスのスタンダードのワルツはひらひらと可憐にドレスの裾が揺れて波のよう優雅で、クルンふっわとドレスが回転するナチュラル・スピン・ターンは優美さが引き立ちますよね。

社交ダンスのワルツではナチュラルターンはダンスのMPM要素を引き立てる必須アイテムで、ナチュラルターンから始まりナチュラルターンで終わるほど練習を一番多く指導頂き学び、一番多く踊り込みをしていらしゃる方がほとんどではないでしょうか。上級者になろうともナチュラル・スピン・ターンの技術研究は手を抜かないように思います。

審査員やプロのトップ、見る方はこのナチュラル・スピン・ターンの動きでペアがどれくらいの技量で踊られるか分かる!と云いますから、どのダンサーも大事にしているフィガーと思います。

社交ダンス、スタンダード種目のワルツのナチュラル・スピン・ターンには通常の回転量で踊られる場合と、コーナーや部屋の側面に沿って踊る回転の少ないナチュラル・スピン・ターンと、

LODに背面して終わる、回転量の多いナチュラル・スピン・ターンなど、

アンダーターン、通常の回転量、回転量の多い場合とフロアーの大きさやダンス表現にナチュラル・スピン・ターンの回転量の組み合わせで使い分けることができます。

 

回転の種類 回転の仕方

右へ廻る場合をナチュラルといいます。

左へ廻る場合をリバースといいます。

前進して行う回転を外廻り、後退の回転を内廻りといいます。

クローズド・ターン 第2歩と第3歩で両足を閉じる回転をいいます。シャッセで廻る時やワルツではよく使われます。

外廻りは3歩で継続して行います。内廻りは2歩で行います。

オープンターン 第3歩を第2歩に閉じないでパスさせて行う回転をいいます。

ペンジュラムスイング

ナチュラル・スピン・ターンでも美しい動きの評価にスイングがあります。

ライズ&フォロー、アップとロアーの動きのゆるやかな流れがワルツならではのダンス表現が生かせたら素敵ですよね。

音楽に合わせながらの表現にムーブメント移動感を感じさせるペンジュラムスイング。

スイングの代表とも言えるペンジュラムスイングこの技術を最大に活かしますと優雅でしなやかに優美さを醸し出します。

ペンジュラムスイングにはレッグスイングヒップスイングがあります。

上級者ほど丁寧にこの基本をしっかり押さえながらより鍛錬をされたんではないでしょうか。

ですが意識していても中々ヒップスイングは思う様には意外と初めからは動きません。振り子の原理です。私はまだまだ修行中です。

振る 送る 寄せる これを鍛錬します。

足は振れば、振った足のヒップもスイングさせます。

このヒップをしっかり「行きやー」と自分の腰横ヒップをこれでもかーとエイヤーで引き上げる。

一緒についてきそうになる頭は送り出した軸足位置に置いておく。

体重の乗っている足の裏でプル&プッシュをしています。

ワルツの1・2・3の踊りはじめはの終わりでロアーと云いますが、サ~ベースからプッシュしやすいように動きます、ロアーの始まりですね。ン~で速やかに動く、このときロアーと共にベースが程よいゆるみをもって足がロアーをしている。そこを上手にすみやかにやるのがいい。

 

ナチュラル・スピン・ターン

男子

ステップとフット  足の位置 アライメント  CBM 回転量 スウェー
ライズ&フォール
1 HT 右足 前進 壁斜めに面して CBM 右回転を始める
1の終わりでライズを始める
2 T 左足 横へ 中央斜めに背面して 1~2の間で¼
2と3 ライズ継続
3 TH 右足 左足にクローズ LODに背面して 2~3の間で1/8
3の終わりでロァー
4 THT 左足 後退 LODへTを内側に向けて CBM 4で右へ1/2(ピポット) ーー
5 HT 右足 CBMPに前進 LODに面して CBM 回転を継続
5の終わりでライズ
6 TH 左足 横少し後ろへ 中央斜めに背面して 5~6の間で3/8
アップ。6の終わりでロァー

前半の1~3歩はナチュラル・ターンの1~3歩を踊ります。

後半の4歩目では男子 ナチュラル・ピボット、女子 ピボッテイング・アクション(ピボットに似た動作)を行っています。

通常の回転量での場合は4歩目で右へ1/2回転のピボットを行い、5~6の間で3/8回転します。

回転の少ない場合はピボットで3/8回転のを行い、5~6の間で1/4の回転量となります。

部屋の側面でLODに背面して終わる場合は回転量は多くなります。

コーナーで新LODに背面して終わる場合は、もともとコーナーではアンダーターンで踊られますので、それよりは多く回転することになります。そのあと、ターニング・ロック・ツー・ライトなどに続行させることができます。

意識したいところは、LODへTを内側に向けて後退した4歩目のピボットでは、フットワーク(THT)となっていますが、実際に回転が行われている間、ヒールはフロアーにコンタクトしていなければなりません。

その時、他方の右足はCBMPに保たれている為、第5歩で右足CBMPに前進、そして5歩目の終わりでライズを行い、回転を継続結果左足は6歩目で横少し後ろの位置にステップされます。

意識したいところは、

ナチュラルターン=1,2,3予備歩のとき足と膝ゆるめ、胸らくにそのまま行く…右足軽く置くだけ左足振ってステップ、動きながら…右足トゥに体重いくので右足のボールを使ってグーンとおくる。左足付いたらすぐさまライズさらに左太もも上部のベース部を上げる左腰高く、頭とボデイもアップ。

回転量は一気に回転しているのではなく二段階で構成されることをお忘れなく。

ライズも2段階ライズです。送った足で上がり着いた足で更に上げる。

「ワイドホールド」➝「ヘッド、ボディアップ・ショルダーダウン」「肩と腕は脇あばら骨の上に乗せているだけ」

「自分のベースを進める」「腰を動かす」

「相手をおなかで押さない」「相手に足部を使わせる」ことを意識

「タイミングを合わせながら使わせ続ける」これができるリーダの極意。

ナチュラル・スピン・ターン

女子

ステップとフット  足の位置 アライメント  CBM 回転量 スウェー
ライズ&フォール
1 TH 左足 後退 壁斜めに背面して CBM 右回転を始める
1の終わりでライズを始める。NFR
2 T 右足 横へ LODに向けて 1~2の間で3/8体の回転を少なく
2~3 ライズ継続
3 TH 左足 右足にクローズ LODに面して 体の回転を完了
3の終わりでロァー
4 HT 右足 前進 LODに面して CBM 4で右へ1/2(ピボッティング・アクション) ーー
5 T 左足 後ろ少し横へ LODに背面して 回転を継続
5の終わりでライズ
6 TH 右足 左足にブラッシュして斜め前へ 中央斜めに面して 5~6の間で3/8
アップ。6の終わりでロァー
注意したいところは、

4歩目のフットワークは(HT)です。クイックステップのナチュラルピボットの場合は「HTH」ですが、ワルツのナチュラル・スピン・ターンの場合はちょっと違い「HT」のままで少し軽いものであるというところです。

女子は4歩目でLODに面して右足前進し、男子によって回転させられますが、後ろ足はCBMPに保ち切れず、ピボットに似た動作として「ピボッティング・アクション」というように扱われています。

4で右へ1/2(ピボッティング・アクション)のときの注意点、

4の右足は中間バランスで置くだけと意識してね。

体重全部のせてしまいがちですが乗り込まないコト

前進して(ヒール トゥで1/2(ピボッティング・アクション)が終わるとすぐさま送り足となる

の左足を後ろ少し横の方に右足で送り出し、押し出された左の足幅はリードの分だけ

の左足は置くだけ乗りすぎない。

CBMPに保ち切れなかった後ろ足の5歩目の足の位置は「後ろ少し横」へ置かれて、そして5の終わりでライズ

フットワークは「T」と記されていますが、5歩目のライズは左足のボールから行い出します。

気を付けたい大切なことは右足が左足へブラッシュするために動き始める時、フロアーに接しているのはヒールではなくボールであるということです。

6歩目の説明として足の位置のところに書かれてある「ブラッシュして斜め前へ」の「・・・して」は、5歩目の左足に一旦タッチしてきた後での斜め前を意味していて、次にステップする6歩目の説明として記載されています。

※ちなみに「・・・の方向へブラッシュ」という場合は、ブラッシュしてくる足が軸足にタッチしていません。軸足の説明の時にもう他方の足を補足として説明しているので一行前の行に記載することにしているというルールがあるようです。

余談ですが、ルンバ・クロスの女子の足型は男子のターニングロックの足型です。♪

前進・後退・回転の課題解決対策アレコレをピックアップ

ナチュラル・スピンターンをペアで練習していますと色々課題が出てきます。

練習場でも見かねた先輩方からもアドバイスを頂くことが多いです。

そこで、聞き覚えのあるセリフではありますが、課題として考えられること対策アレコレを「そうだった!」と思い出すきっかけになればといくつかピックアップしました。

前進の時にフットワークを丁寧に足の踏み替えを意識して次の出る足は必ずヒールからと意識。ヒール→トゥへとしっかりとフットワークを使うだけで随分と前進したと移動感あります。

後退の時の足の位置は体の下に置いていると意識してみる。そこから、立っている足を使って体を後ろに移動させる。

後退の時の足の踏み替えはカカトを下ろしながら同時次の足が出て踏み替えしています。靴裏を全部見せるつもり位で行うと足首の柔軟さと速やかさが身につきます。

・「フル・オクル・ヨセル」と「中間バランス」がだいじ。

動き出す時は膝から上の太もも上部の筋肉とベースというお尻下筋肉たちが舵を取り、行く方向に向けて。

ナチュラル・ターンの終わりにフットワークは終って見えてもボディは右回り継続できているか意識。3の前半「さぁ」で後半の「ーん」とカカトを付ける踏み替えの動作までボディは継続されています。回転不足に悩んだときは意識してみてください。

 

まとめ

ナチュラル・スピン・ターンを語るのはまだまだ修練が足りないと思いながらも、社交ダンス歴15年過ぎてもまだ、新しい気づきがありました。基本を見直す機会に活用して頂ければ幸いです。

わかっていても自分自身がそのようにして動いていないと云う事実を知ってしまったり、、、。

ワルツのナチュラル・スピン・ターン、奥深いなぁ、、。と感じる今日このごろ。

もう少し気づき有りましたらその都度、追加していきたいと思っています。また機会がありましたら覗きにきてくださいませ^^

最後までお読みいただきありがとうございました。

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