社交ダンスのスタンダードは二人が組んで踊ります。常に互いの空間の形を保つように組むことを「ホールド」といいます。真っ直ぐ立つことを「ポイズ」と言います。
頭からつま先まで各パーツの動き方や角度と目線など理想のホールドの組み方があります。初心者のうちは腕が上下に動いたり、力が入りすぎてしまうとホールドが崩れやすくなりがちです。
どのダンスでも言えることですが身体の体幹に張りを持たせる事が必要不可欠になってきます。
そしてホールドの仕方を理解しておくことも、お互いのコンタクトにとても大切なことです。
私が「目からウロコ」とビックリの発見だったことも含めてホールドとポイズについて紹介いたします。
社交ダンスのスタンダードダンスの基本的ホールドの組み方を知る
ホールドを組む時に、パートナーが一番に気を付けておくべきはリーダーの前でゴソゴソ動かないこと!「一秒で決めなさい!」と言われます。リーダーの前にきて組んだら覚悟を決めて「おかしい直したいと思っても、これでイイと動くんじゃない」「堂々としていること」「調整したいと思ってもあきらめなさい!」等々結構手厳しいのです。
曲が始まる前のスタンバイの位置は、リーダーとの距離は相手の領域を壊さないことです。
お互いのエネルギーが、ぶつかる程に近過ぎてもダメ、離れ過ぎて直ぐに組めない距離も困ります。3歩程で近づけて4,5で体制取れる様に立ちます。
社交ダンスのデモストレーションや競技ダンスは音楽が奏でた所からはじまります。
最初の音をひろいホールドを組みに行く時にはもう始まっています。
音楽がなる前からワルツならワルツのイメージ像になりきってスタンバイすることがおすすめです。スタンダードの音楽がなる前にワルツなら、お姫様の気持で気品あるプリンセスのイメージを持って、タンゴでは女帝、女王様のイメージをかもし出して堂々として立ってスタンバイしています。
男子では、ワルツでは、紳士、貴公子、王子様と言ったところでしょうか!イメージを高めてそれらしく構えていること。タンゴでは、王様となりポイズを立てて人々を見わたせるような感じです。広く奥深く見渡せる目線で、皆から尊敬されている様な堂々とした雰囲気を背中からの張りで表現します。それがカッコいいのです。音楽が流れた時から、男子が左手を上げる時にはもう社交ダンスの演舞は始まっているのです。
スタンダードのホールドの組み方は6つのポイントで覚えます。
1=ホールの進むべきLODに対してリーダーは向かって行くので爪先が壁斜めに向いて立ちます。パートナーはリーダーの正面で3歩程離れて壁斜めに背面して立ちます。立ち姿で頭を一段上に上げてポイズに張りをつくります。リーダーの体重配分は9:1もしくは7:3です。(左足を床から離したら倒れる体重配分)
2=リーダーである男子は左手を前に出してパートナーの女子に合図。女子は右手の手指をのばしながら近寄り握る。リーダは自分のベスト位置に左腕を引き寄せパートナーの立つ位置を誘導しています。
3=パートナーは男子の右ボディ半分と、女子の右ボディ半分をリーダに対し並行に近寄り触れるか触れないか軽くコンタクトできるところに立ちます。実際にコンタクトする部分は膝上から肋骨下部分までで調整。
4=男子は右の手首くるぶし少し上腕の部分を女子の左腕の二の腕下の付け根辺りの柔らかい腕部分に支えるようにポイントする。持ち上げてはいけません、押してもいけないです。しかし、このジョイントがお互いのボールド崩さず大胆に動ける鍵でもあります。
5=男子右手の手のひらを、女子の左肩甲骨下へコンタクトする(ホールドの幅が決まる)首の力を抜いて頭は背骨から離して右の空間を広くとる。
6=女子は男子によってコンタクトされた左肩甲骨を意識してポイズをつくりますホールドトップの広がりが決定します。頭の位置は左斜め上45度へ向き、女子の左手は男子の右腕上腕部の筋肉のへこんでいる所を中指と親指で軽く挟む。他の指と腕を添える。(女子の鼻先が左腕の時計ベルトの位置へと顔の向きを決めます)
以上のスタンダードのコンタクトを6つのポイントで覚えますと実際に組む時に役立ちます。
「ワンピースで踊れている」と言われますと嬉しく自信がでてきます。
コンタクトをしてホールドを組み正しいホールドをキープするのは地味な練習になりますが、1回でキメきめられるようになるには繰り返しの練習が一番です。
社交ダンスを踊る上に最も大切なことです。
6つのポイントを意識して練習を行った分は必ず自分にかえってきます。
「練習は裏切らない」とはよく聞くセリフですね。
#ホールドの組み方
意識してほしい注意点は
1=女子は手を組む前にボディは上げています丹田とお尻を締めてスタンバイ状態です。リーダーの合図ですぐさま右半身前をコンタクト、この時に目線は時計の針の11時に向けています。より自然に行えるよう意識します。
2=男子の腕は上から押されても落ちないように耐えてください、これを「トーンを保つ」と言います。左手を組み、ご自分のベストポジションの位置にパートナーを引き寄せます長い棒のフランクフルトを食べることが出来そうな位置が左手グリップの位置です。お二方のグリップのトーンの張りでリードを伝えてタイミングを取り、動いています。
3=男女お互いのおへそは相手に向きます時計の針で1時に向けています、男女ともに背中を相手に与える意識を持ちます。「骨盤下の部分ベース」から下の「足の置く方向アライメント」は進行方向に時計の針の12時の位置です。
4=男子の右手の手のひらは軽く水をすくい上げるような感覚で女子の左肩甲骨に沿わせます、ご自分の喉仏の方角に向けています、「幸運を逃さない様に受けて」またパートナーへ強く押しすぎないように、あくまでも軽く受けてほしいです。
4=女子はリーダーに左側肩甲骨を預けるのですが、左右のあばら骨と下腹は力を入れて張りを出してトーンを保ち自分で持ち上げている状態です、リーダーにもたれてはいません、自分の足で7対3もしくは9対1の体重配分で立っています。(右足爪先が床から離れても倒れない、右腰が少し高い)肩と首は力は入れずにフラット状態にする。
5=女子のアゴは上がり過ぎない首をかしげない為には鎖骨と耳までのラインに割り箸を挟み込んだイメージを持つのもおすすめ方法です。
6=足元は男子の右脚を女子の両脚ではさめる位置に足があります、男子の右足内膝側と女子の右足内膝同士もしくは男子の内膝少し上のももと女子の内膝少し上部の内ももが軽く触れる位置です、タンゴとワルツでは膝の緩み具合と位置に若干の差があります。お互いの中心がかぶさりあう事も防げますし速い回転のフィガーの時にもコンタクトがずれません。
スタンダードはラテンと違い膝が伸びきる事はありません。膝は常に爪先を超えない所で前方向に意識します。
練習に役立つヒントをもっと具体的に各パーツについて説明します。
ホールドについては、「トーンを持って」とか「肩を上げない」「腕を落とない」「グラグラ動かさない」などの注意点を聞きいたことはありませんか?具体的にどうすればいいのか各パーツについて説明します。
手と足は相似性の関係で、よく似た作りですから、よく似た動きをします。手の指をグーパーと動かしますと、手から肘までのスジと筋肉が動くのが分かります、でも肘から上、肩までの上腕部分は動きません。
これは足の組織も似た動きをします。それを相似性の関係と言います。たまに、二の腕も同時に動く方も少数ですがいるそうです。
手の指をピーンと意識して伸ばしてみてください、手から肘までの前腕に張りが生まれます。その指を伸ばして揃えたまま軽く握りコンタクトをします。試してみてください、程よい張りが保てますのでお互いのリードが伝わりやすくなります。
リーダーはパートナーの手と腕に、この程よい張りがないだけで踊り方が定まらず、肩が上がったり頭から突っ込んでしまいます。肩もこるそうです。
ボディの位置ですが、胸骨の辺りと背中までのまわり一体を指します。みぞおち辺りはもうウエストと思ってください。お尻をしめて骨盤ごと上向きにして、おヘソをウインクしたように引き締めます。みぞおち辺りのあばら骨を真っ直ぐにして、つま先と垂直になるように前方に位置します。ボディの肩甲骨下脇側部分にある筋肉でボディトーンを支え保ちます。その上にある肩を背中と肩甲骨下の脇側筋肉の上に乗せることでホールドを保ちます。頭を一つ分上げて肩に力は入れませんフラットです。女子、この状態で左脚一本で立ち膝を前に出す、戻すの作業を繰り返して左足体重でもぐらつかない特に左肋骨部分の張りのある状態を確認してみてください。
肩が体の前に向いて巻き肩の人や猫背の方は両手の手のひらを上にして鎖骨下の胸幅広く広げて腕も引っ張るように伸ばしてみます。手のひらを太陽にむけます鎖骨を開き上向きに上げますと、顔も自然と上がります。腕は肩ラインより少し前の方の位置がホールドの位置です、次に肘から先の手首を内巻きに回転させます。4本の指を伸ばしながら上を向いていた手のひらの親指をくるりと下向きに回転させると、肘でロックがかかり、肩が上がりません。そこからもう一度手首だけを戻し相手の手の向きと合わせてコンタクトします。
反対にお腹を出してそっくり返る様な姿勢の方は体の全面が前に出すぎています。下腹に力を入れてお尻にもエクボができる程引き締めます、おへそを背中の方へと力を使いながら、背中を少し膨らませるつもりで背中側の下あばら骨を後ろにします、手のひらを大地の方向下向で、体の少し前に両手を出します。フォークとナイフを持って食事をする時の肩ラインを想像してください。そこから親指を上に向けるように、くるりと前腕を回すと肘でロックがかかり、ホールドが崩れるのを防ぎます。こちらも指を伸ばしながら前腕に張りを持たせます。もう一度手首だけを回して相手とコンタクトします。
また、極端ではなくとも少々おへそは前にそり出していて、歩く時には自然と下を向いて歩いてしまう方は、腰は反り腰ですが猫背気味になっているかもしれません。
この場合は団体写真で人より目立とうと頭を一段上に引き上げるつもりで持ち上げます、
そして胃とおへその辺りの筋肉を背中に押し出す様にしてみて下さい、
ベースとヒップから胃の後ろ側になる位置までの背中に力がみなぎってくると思います。
ボディの体幹が使えている状態です。そこからホールドをつくる動作に入ります。
音楽に合わせてワルツなら予備歩から、タンゴは「エン・カウント」を取りいれ股関節にゆとりとカップルでバランスを合わせてダンスが始まります。
リーダーは右肩から頭を離し定めたホールドを保ち、パートナーは左肩甲骨の上で顔の位置とベースに位置とリーダとのコンタクトを取りながらずれることなく一曲分踊れるためポイズ強化も課題です。
日々の暮らしの中でも少しのヒントでポイズ強化につながるこの記事も合わせてご覧ください。↓↓↓↓

まとめ
改めての新発見や理解を深める内容もまだまだ沢山あるものです。
ホールドの組み方を見直すことも定期的に取り入れたいです。
社交ダンスを続ける限りホールドはおろそかに出来ない課題ですね。
よろしければ一度、再確認のつもりでチェックしてみてください。
しっくりくるホールドが出来上がれば社交ダンスの踊りの質もグンと上がることと思います。
また新しく気付きと学びがありましたらメモ、記載したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
#目からウロコのスタンダード #ホールドの組み方