ワルツのウィーブって滑らかに踊る姿は上品で素敵です。アウトサイドから出るウイーブはベーシック・フィガーなのですが、間単そうに見えて意外とポスチャーの崩れにつながったりして難しいです。
このワルツのウィーブはポスチャーが崩れず優雅に踊られているペアのダンスはウットリ幸せな気分になります。距離を取りたい時にも優雅に切り替えながらフロアでふんわり流れるダンスになります。
巧妙なウィーブの技が冴えるということはワルツの連続回転をするスピン系のダンスの技術がアップすることにつながりますので意外とウイーブも重要だったりします。
ベーシック・ウィーブやウィーブ・フロム・PPを軽やかで優雅に踊る技の中に呼吸をダンスに合わせる指導を受けたことがあります。
呼吸法を取り入れることで効果がありましたので少し前に受けたレッスン帳より基礎的なステップと練習方法をご紹介いたします。
#ワルツウィーブ
ワルツのウイーブを優雅に踊る巧妙な技
ワルツのウィーブは「織る、ハタを織る」の意味です。その言葉から分かるように、グルッと回るのではなくお互いに場所を入れ替えるように踊るフィガーです。
ワルツのウィーブはドレスの裾がふわっと広がり美しいフィガーですね。ですが大きな回転を入れているわけではなくお互いが前へ、後ろと入れ替わる感覚なのです。体を回そうと思わないで「後ろに」、「前へ」と移動感を意識して次に1/4分だけピボットをすると体に軸ができてふゎっとした軽さがうまれます。
この時、軸足の延長上にベースと脇下のあばら骨と耳の位置を持っていくこと。中途半端で次の足を出してしまいますとライズもできません。女子、「前に」の時に背中を前に左脇を出し、一度大げさなくらい頭をボディよりはみ出し左で「この場に居続けるぞ」と少し粘っていてみてください、あら不思議ライズがしやすく1/4のピポットのとき更にライズで伸びあがれます。
男子「後ろに」の時に大げさに演出して「骨盤のベースとあばら骨を軸足の上まで」と持っていってください。パートナー思いのリードになりますよ。
BASIC WEAVE ベーシック・ウィーブの基礎的なステップ
ワルツのウィーブで基礎的なステップを紹介、軽く優雅に踊るアイデアが詰まっています。
第1歩男子の右足 後退(TH) トゥ、ヒール。女子の左足 前進(H)ヒール
・ 第一歩のライズ&フォールは、男女ともありません。上級者の女子は第一歩をボール(足親指付け根辺り)から出て、ホールフット(べた足)で踊ることもできます。
ライズ&フォール(足や脚およびボディを通して行われる上下運動のこと)ウィキペディアより
1では、ライズ&フォールがなく男子が「2の終わりでライズ」なので、女子も「2の終わりでライズ」をします。(ライズは現在の位置より高い位置へ移動する意味)
第2歩男子の左足 前進は(HT)ヒール、トゥです。
第2歩女子は(T)トゥのままで、決して(H)ヒールをつけてはいけません。
女子は男子が(HT)と前進しながら、ライズしてくるタイミングを感じ取り、男子を受け止め、そして2~3の間で左へ¼回転「体の回転は少なく」動きます。
男子3歩目 「右足 横へ」ですが「アップ。3の終わりでロァー」なのです,トゥの状態で行っている意識を持って最後にロァーです。
男子4歩目(カウント1 )ではベースが落ちすぎないように、注意しながら(TH)トゥ、ヒールと通過し、「4の終わりで再びライズを始めます」(アウトサイドチェンジの時と同じ要領ですね)
コツは、女子がスムーズに前進できるように、女子を招き入れるようにして、男子の体を後退し続けます。重要なことは頭と身体をさらに後方へと進めていきます。パートナーを手で引っ張りません、あくまでも「自分が後退」する。巧妙な技が冴える秘訣は意識すること。
続いて後退した5歩目の右足で「ライズを継続」なので、さらに肋骨部分のアッパーボディを上げている,肩下して耳の後ろの頭蓋骨を上へ~と意識して保ちながら進路を左へ変えていきます。
女子の4歩目「右足OPでCBMPに前進」する所で、ベースを落とさずにベースの高さを保ちながら「ヒール・トゥ」です、すぐさま「4の終わりでライズを始める」ことを決して忘れないように。
そして右足前進したライズでさらにライズ継続の5歩目の左足の「トゥ」で足首伸ばしボディも左足トゥの延長線上までいきます。(どの女子もここが弱いらしい)
5歩目の(T)トゥで前進の時、口角上げて笑顔で左回転ができると硬さが抜けて優雅にみえます
6歩目のアップで綺麗な表情が生まれます。7歩目左足CBMPに後退で壁斜めに背面して終わります。
(OPとはパートナーの右外側への前進ステップ)(ベースとは脚の付け根部分のこと)
WEAVE FROM PP(ウイーブ・フロム・PP)のポイントは
ワルツの「ウイーブ・フロム・ピーピー」は男女がプロムナードポジションから始めます。
ワルツの「ベーシック・ウイーブ」の時と違い、一歩目ダウンではなく、「1の終わりでライズを始めます」ですから当然ですが次の2歩目ライズ継続となります。
女子は「1の終わりでライズを始める」というところで1~2の間で左へ1/4回転した結果「横少し後ろ」に置かれた2歩目の右足T(トゥ)で「ライズ継続」をしながら、さらに「2~3の間で1/2」も(体の回転は少なくではありますが)角度を変えていくことは非常にバランスも難しくて、きれいに踊るには高度な技術がいります。
そこで、意識はハタを織りなす様にお互いが入れ替わるつもりで「ライズ継続」し続けます。3の終わりでネックチェンジをするとボディの乱れを防げていいです。
(上級者はネックを変えずにウイーブをしています難度が高いです。)
1から3歩までのライズ&フォールのパターンは男女共同じです。
1の終わり=ライズを始める「頭上げて、ボディ上げて、そのまま行って」
2=ライズ継続「ベース上げて」
3=ライズ継続「ボディ上げて」
3の終わり=ロァーを始める「降りる時あばら骨と頭をあげて肩さげる」
教科書のチャートによるとウイーブ・フロム・PPはウィスクをした後「中央斜めに面した」ところから入るので、先行歩と1の間で左へ1/8回転したところから入ることになり「中央に向けて体は中央斜めに面して」始めます。
そのとき男子は「右足プロムナードポジションでCB MPにアクロスして前進」、2歩目は中央に面してCBMで左回転を継続している。
女子はアクロスしないで「左足プロムナードポジシでCB MPに前進」となります。
「ターニング・ロック・ツー・ライト」の後で「体がLODに面した」ところから始める「ウイーブ・フロム・ピーピー」はアライメント(足の方向)がフォックストロットの足の位置と同じです。
男子の第1歩目は「中央斜めに向けて、体はLODに面して」
女子の第1歩目は「中央に向けて(中央斜めに動く)」で始まります。
この場合の男子は1歩目でアクロスせず、女子がアクロスすることになります。
「ウイーブ・フロム・ピーピー」での4歩目のライズ&フォールもベーシック・ウイーブやアウトサイドチェンジと同様で男子は「4の終わりでライズを始めるNFR」。
女子は「4の終わりでライズを始める」という流れを十分意識しているとよいでしょう。
*LOD(ライン・オブ・ダンス)踊っていく軌道方向です。
*NFR(ノー・フット・ライズ)は後方へステップする時に内側回転で、支え脚のヒールは全体重が次のステップがとられるまでフロアーにコンタクトしています。ライズはボディと脚のみです、フット足先のライズはありません。
足指のストレッチを取り入れてみる
普段の準備運動に足の指先のストレッチを意識して取り入れてみるとウィーブのような緩やかな回転動作やライズ操作に活用できます。無意識では足の親指に多くの負荷を掛けてダンスをしているように思います他の指も意識すると格段に動きやすくなるとおもいます。
足の小指側は回転しようとする時に使うそうです。ウィーブではお互いが入れ替わるときに実は足の小指と薬指に一番体重が掛かるようですアウトサイドのとき体重が移動する時は外くるぶし部分の筋肉も多く使っているようです。
足の人差指と中指の筋力強化はワルツのライズのときにスッと真っ直ぐに立てて体のグラつきを防止して膝にも負担がかかりません。
爪先立ちした時にO脚に足が開く方は小指側で立っています。グラグラしてしまいませんか?また「更にライズ継続」が思うようにできない場合は人差指と中指のストレッチ強化を取り入れてみてください。
ワルツで大切なライズの時の足首に力が入らないと無意識にライズをさぼってしまいます、足指の強化はワルツのウィーブでもグラグラせずにしっかり体を支えてくれてホールドの張りを持たせる事ができます。
足指を強化する練習
足の人差指と中指、小指と薬指の「指立て・下ろし」をします。
小指と薬指だけを床に付けて、足首が床と垂直になるように、指の力で持ち上げ10回くらいで良いので思い出した時に取り入れてみてください。(これは、ラテンダンスでも足首から足のすねまでのラインを真っ直ぐに伸ばす強化ストレッチにもなります。)
足の人差指と中指の強化は身近なものであるスリッパのカカトの段差を利用してもいいですね。足の親指を床に置き人差指と中指をスリッパに乗せ指の肉球の部分でスリッパを押し足首までが真っ直ぐになるように爪先立ちをします。転ばないように椅子に座って行ってください。
小指と薬指側だけをスリッパの上に乗せて、他の指は床におきスリッパをふむように体重をのせます。それだけでも圧の違いが生まれて指根(ボール)の位置に力が付きます。
ライズ&ロアーの時の呼吸法にこだわってみる。
踊っている時の呼吸を意識したことはありますか?ムーブメントすることに集中していますと、呼吸を止めたり浅い呼吸になりがちです。ボディが固まってしまって充分なパホーマンスが上がりませんライズ&ロアーの時の呼吸法を取り入れてボディを自由に動かせるようになりましょう。
ご自分の親指と人差指の間で脇の下肋骨部分(アッパーボディ)を挟むように掴んでみてください。ゆーっくり息を吸い込みます、その時にボディのどの部分が膨らみますか?前側のあばら骨ですか?背中側にも空気は入っていますか・左右同じ分量で膨らみますか?
前側のあばら骨ばかりが膨らむ場合は、バックバランスの腰折れダンスになりがちです。左右どちらかだけに息を入れることもできていますか?実は背中部分にも十分な空気を入れていないとローテンションとスェーは生まれないそうです。
この確認方法のポーズが出来ましたら、吸う、吐く、の呼吸を繰り返しながらローテーション、CBMの練習もしてみてください。ウェーブを上手く出すためにひと工夫になります。
踊りながらダンスに呼吸を合わせます。呼吸を意識してみます。息を吸うとエネルギーが高まり、吐くときは体の固さをとります。エネルギーの高まりと羽のように柔らか軽やかさを表現します。
・鼻から息を吸って肺と脳にダイレクトに酸素を入れる。細胞が活性して伸びる。
・口から漏らすように息を吐き、次の息の「吸う」に備えます。
・ペアの動きに合わせてライズ&フォール(ロァー)のタイミングと呼吸をとるとより滑らかな流れが生まれます。「ライズ(アップ)のとき、鼻から息を吸います」「ロァー(普通高さ)3で動くときに口から息をもらすように吐く。」
ベーシック・ウィーブの男子3歩目の「右足、横からさらに後ろへ」の時にボディ移動の場合は、息をもらし、すぐに鼻から吸いながら移動します。(脇腹がゆるまないようにする為)ここは「鼻から息を吸って、頭を高く」と意識します。ボディトーンを肩甲骨を支えている筋肉をより高く保ち肩を下して頭をあげます。この時に吸う余裕がある分だけで力で固めていない大らかな動きができます。
カウント1でロァー する一歩のときは口から軽く息を吐き前進、アップのライズするときは、鼻から息を吸い、女子はさらにアップしながら(息を吸いながら)(お腹はペッちゃんこをキープ)2~の「ライズ継続」を行います。息は止めないで口から息をもらす感じです。このウィーブのフィガーは息を止めてしまうと、肩が上があがり肩幅を狭く構えてしまいます。
反対に呼吸を意識し過ぎて余計に難しい場合は、呼吸を止めないで「タップリ吸って緩やかに吐く」ことだけ忘れなければ、肩のりきみは取れて自然と足運びの可動域はのびます。息を止めなければその分軽く優雅に見えていますよ。
#ワルツ ベーシックフィガー ウィーブ レッスン帳
まとめ
皆様に愛されている、ワルツの伝統的なベーシックな足形のウィーブと、ウィーブフロムPPを軽く優雅にウィーブを踊れる練習方法を伝えました。ぜひ実際にご自分で微細で巧妙な技を感じ取ってください。ウィーブでボディを後ろに引きながらのライズの時回転軸のボディが出来上がりブレない体幹を感覚とコツが掴めますと連続回転の速いスピン系のフィガーが綺麗にできるようになることでしょう。最後までお読み頂きありがとうございました。